エッセンス オブ フライ フィッシング & エッセイ オン フライ フィッシング     vol.92 5月稚鮎の季節/竹田 正

2018年05月12日(土)

仙台東インター店


 夏も近づく八十八夜。春先から河口域に群れていたアユはひと雨ごとに上流を目指すようだ。雪代で洗われた後の清々しい川を上ってくる稚アユ。もりもりと水生昆虫を食べ元気いっぱい、急速に育っていく。これからの時期、本流に棲む大型トラウトにとって稚アユは格好のエサとなる。天然遡上が多い河川でなくとも、アユ釣りが盛んな川であれば漁協によるアユの放流が行われる。かくしてその後は、その存在を意識しながら釣りをすることが、本流ヤマメ、サクラマスなど大物狙いの鍵になってくる。雪代のハイウォーターの時期と同様に、長さが7~8cmの大きめストリーマーが活躍するようになる。



ブラックゴースト スタンダードなストリーマー。ウィングのハックルがそよぐ。



マラードスパイダーとマラードスパイダー・チューブ もともとはハーリングに使うパターンと聞いているが、リトリーブの釣りにも瀬を流すにもぴったりのパターン。マラードがマラブーの動きを程良く抑え込んでくれる。



ポーラ&シマー・ホワイト ウィングのメインマテリアルはポーラベア。各種UV系素材を纏わせて光透過性とアピール力を両立。澄んだ水に滅法強い。チューブに仕上げた。 



ポーラ&シマー・アーリー・サマー。流れにうっすらと色がついた時や景色の緑が濃くなってきた時期の日中用のフライ。



バックテール・チューブ
アユ、アユブライト、グレイゴースト 特に濁りも無く、荒れた天候でも無く。そんな状況で結ぶことが多いパターン。光の加減で濃淡を使い分ける感じ。

THE ESSENCE OF FLY FISHING & THE ESSAY ON FLY FISHING vol.92/T.TAKEDA 

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