フィッシングコーナーよりフィールド情報(初秋の遡上マス)

2025年09月06日(土)

西那須野店

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盆が明けても残暑が厳しい日が続いていましたが、
9月に入り山の緑も褪せてきて、落葉が目立ってきました。
産卵が迫ってきた魚たちもここから明確な動きを見せるタイミングとなり、
この時期に狙える遡上系を釣りに山岳渓流に行ってきました。
下流のダムや本流から遡上してくる、いわゆる秋遡上のマスには盆明けから
9月の前半に遡上してくる早差しのタイプと9月の後半~10月に遡上して
くるタイプの2系統があると思っています。

前者は夏場も水温が低いフィールドで多く見られ、銀毛が強く比較的小ぶり
な魚が多いですが、銀毛が強いということは未成熟な魚でもあるので、
比較的活性を残していることが多く、ルアーへの反応は悪くありません。

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後者の9月の終盤に遡上してくるタイプは、遡上した時点で婚姻色が強く出た
完全な成熟魚であり、食性が失われていることもあってルアーに反応してくる
魚を見つけられるかはかなり運の要素が強いわけですが、魚にもそれぞれ性格
がありルアーに活発に反応を示すもの、粘りに粘っても全く反応を示さないも
のの両方がいます。

これらの魚たちがいつどんな条件で、どの川に遡上してくるのか、また実際
に魚体を確認出来たとして、ルアーに反応を示してくれるのか、また効果的な
誘いやルアーはどういったものなのか、など、クリアすべきハードルは多く
キャッチ出来ずに終わる年の方が多くありますが、細流に見合わない魚体を
目の当たりにしたときの衝撃は忘れがたいものです。



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今回狙うのは早差しの小型個体で、昨年は盆明けすぐに遡上が確認できたものの、
今年は渇水もあって姿を見せ始めたのは8月終わりから。このときは1本をバラ
してしまい、今回は雨に潮周りも絡んで状況が良く、新たな魚が上がっていること
に期待しての釣りでした。

この川は入渓してすぐに遡上を阻む落差のある大場所があります。
魚はここで確実に足を止めるため、チェイスなどなんらかの反応があると
期待が高まります。


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この時期の魚の特徴は、遡上意識の高さもあってか最も流れの強い落ち込みの
直下や脇に居ることが多いと感じます。
そのためシモ側の立ち位置から落ち込みに向かってウェイトを更に張り付けた
ヘビーシンキングをロングキャストして、しっかりと馴染ませてからアクションを
開始します。落ち込みから続く強いヨレを抜けた辺りで、シルバーの強い魚体が
ルアーに絡むのが見え本命であることを確信、中々ルアーに噛みつく動きを
見せないものの、誘いは合っていると信じて同じリズムでロッドワークを
続けていると、足元でようやくヒット。



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パーマークは目立つものの、尾鰭が非常に発達した体形から遡上系で
あることが分かります。そのまま遡行して魚止めが近づいた辺りで、
再び本命のチェイスがありましたが、定位している場所の流れがきつく、
中々口を使うまでに至りません。何とか角度を変えつつ送り込んでヒットまで
持ち込むもバラしてしまい、勢いよく外れたルアーが岩に当たって破損。。
この日はこれにて終了。


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翌日も台風通過直後に加え、月が明るい晩だったこともあり可能性を感じて再び
釣行。昨日のポイントでは何事もなく、魚止め近くなってイワナの反応が良くなり、
期待が高まります。


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魚止めにあたる堰堤の直下で本命よりは小ぶりなものの、なんとか1本キャッチ。

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こちらも一見すると
ヤマメのようですが、尾鰭のエッジの立った遡上系の特徴を示した魚です。

個人的には、春の海から遡上するサクラマス、初夏の本流ヤマメ、そして初秋
の山岳渓流の遡上マスと、銀毛の強いマスの旬は3回あると思っています。
雑誌などに掲載されるような有名フィールド以外にもこうした魚を狙える
フィールドはいくつもあります(その県の漁業調整規則・漁協の公示を
要確認してください)。

自分だけのフィールドを開拓して、シーズンの集大成と言える1本を狙ってみて
ください。

使用ルアー :チャップ55、モフィーMS、ボトムアタッカー48、ボウイ50S

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